政府・日銀は「円安」を止めたいのではなく、止めたいのは〇〇

FP

メリットとデメリット

ドル円が145円を目前に失速している状況です
1988年に付けた147円台を目指してのドル高円安の動きも
145円を付けられずに失速気味

ドル高円安のメリットとデメリットを簡単におさらいしておきますと
輸入品が高くなるドル高円安
様々なモノを輸入している日本にとっては
輸入品の価格が上昇するというのは好ましくない現象でしょう
特に資源の乏しい日本にとっては
根底から価格が上昇してしまうことになりますから
国民生活にとっては打撃の大きい症状に

逆にドル高円安のメリットは?となると
輸出物が高くなるということ
輸出物が高くなると輸出企業が潤って
日本経済にとってはメリット

「輸入と輸出とで相殺されてしまうのでは?」
当然こういう疑問が湧いてきますが
輸出をしているのは大企業が多いですから
大企業にとってメリットとなれば
日本経済にとって好都合ですし
資源を輸入し製品にしてから輸出しているのですから
輸出額のほうが多くなるのは自然なのかも知れません

メリットだらけではない!?

とは言っても、あくまでも机上の空論のところがあり
ボラティリティの高い状況下での輸出入は
為替の変動で難しくなります

100円や200円のモノ1個ならば1円や2円の変動でしょうが
ロットが1万個とか10万個となれば笑い話では済まされないし
単価の高い自動車など500万円のモノがいきなり為替で2円も3円も動いてくれば
経営に関わってくることに直結となるでしょうから
笑っている場合ではありません

政府・日銀が止めさせたいモノは?

口先介入がここのところ目立っています
要人からの「円安牽制発言」としてニュースで流れていますが
よく発言内容を見ると
過度な為替変動は見過ごせない
と、言う内容のことばかりです

誰も「円安がよくない」とは言っていません
「急激な円安はよくない」とか「1日に2円も3円も動くことは見過ごせない」とか
そのような発言をしているだけ

要人が言っているのは
「急激な為替変動は良くない」と言っているだけで
「円安は良くない」とはひと言も言っていないのです

表立って「円安は好ましい」とは言えません
一方的に円安に動けば
やはり「過度」であったり「急速」な動きとなるでしょうし
他国との間に摩擦を生むだけ

上手い言い回しで円安に誘導しているだけで
政府や日銀が止めさせたいのは
急激な動きであって円安ではない
ということをう踏まえて為替と向き合う必要があるのではないでしょうか?

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